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概要

更新日:2019年08月23日

放射線科の紹介

放射線科は、院内の画像に関する業務を行っている部署です。
一般撮影装置・CT・MRI・多目的X線TV装置・回診用X線撮影装置・乳房X線撮影装置・骨塩定量装置・パノラマX線装置などを備えており、各診療科の依頼に応じて、常に最良の画像情報を提供出来るように日々努力しております。
2014年春より各装置が一新され、撮影室も患者さんの安全に考慮した構造となり、診療の精度やスピード化の向上など様々なメリットが提供できるようになりました。

一般撮影装置

X線撮影(一般撮影)とは、X線を用いて行う胸部(肺)や腹部、骨格系などの写真撮影の総称です。
いわゆる「レントゲン撮影」と呼ばれており、迅速に画像提供できることから、日常の診断に最も多く利用されている撮影検査 です。
当院ではFPD(フラットパネルディテクタ)を搭載したデジタルX線撮影装置を2台導入しています。
FPDはX線検出器で、より優れた画像が撮影と同時に得られるというDR(デジタルラジオグラフィ)システムです。
当院のFPDはワイヤレスにも対応していますので、手術室など緊急を要するポータブル撮影においても最適であるといえます。また、少ないX線量で画像化することが可能ですので、患者さんの被ばく線量低減にも一役を担っています。

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撮影装置 操作室 胸部X線画像
《検査を受けられる患者さんへ》

撮影範囲内にアクセサリなどの金属類やシップ、カイロ、プラスチック(ボタン)がある場合は外していただきます。
また、検査内容によりお呼びする順番が前後する場合がありますので、ご理解・ご協力のほどお願いします。

CT

CTとは、コンピュータ断層撮影法と呼ばれ全身の断面像を撮影します。
身体にX線を照射し、通過したX線量の差をデータとして集め、コンピューターで処理することによって、身体の内部を画像化する検査です。断面像のデータを元に任意の断面を再構成したり、専用のコンピュータを使用して血管や骨などの三次元画像を作成することができます。
また、全身の様々な部位の検査において、造影剤が用いられることがあります。造影剤を用いることによって病変が明瞭に描出され、より正確な診断が可能となります。
2013年末よりX線検出器が64列のマルチスライスCTが稼動しています。列数が多いほど同じ範囲をより短時間、より細かく鮮明な画質で撮影することができます。更に、これにより体のあらゆる断面が同じ解像度で表示できるようになり、疾患の診断に大きく役立っています。

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撮影装置 操作室 腹部造影画像 大腸CT 3D画像
《検査を受けられる患者さんへ》

撮影範囲内にアクセサリや入れ歯などの金属類やシップ、カイロがある場合は外していただきます。
また、ペースメーカーや植込み型除細動器を使用されておられる方は予めお申し出ください。
検査時間は安静のまま5分~20分程度ですが、その他気になることがあればスタッフにお尋ねください。

MRI

MRIとは、磁気共鳴画像診断装置と呼ばれ、大きな磁石による 強い磁場とFMラジオに使われているような電波を使って画像を得るため、MRIは放射線による被ばくがありません。
MRIは、診断を行なうために適した断面を縦、横、斜めなど自由に撮影でき、造影剤を使わなくても主な血管の画像(MRA)が簡単に得られるなどの特長があります。
2013年末より1.5T(テスラ)の高磁場MRI装置が稼動し、低磁場装置では画質上診断が困難であった乳腺や腹部、血管系をはじめ、あらゆる部位において画質の向上が実現し、その他種々の特殊撮像も可能となっています。

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撮影装置 操作室 乳腺画像 頚椎画像 頭部 MRA画像
《検査を受けられる患者さんへ》

MRIは強力な磁石を使用する検査です。身に付けている金属類等が非常に危険なものとなりますので、検査室内には持ち込めません。専用の更衣室で必ず取り外していただきます。
検査時間は安静のまま30分程度(単純検査の場合)ですが、その他気になることがあればスタッフにお尋ねください。

X線TV(透視)装置

X線TVとは、X線を使って体の中を透視し検査するための装置です。バリウムなどの造影剤を飲む胃透視検査や大腸の中に直接入れて検査する注腸検査などで使用しています。その他では、骨折・脱臼した骨を元の位置に戻す整復術や、腸閉塞を起こしたときにチューブをお腹の中に入れるための確認の検査などにも使用しています。
また、専門医による血管造影や、IVRと呼ばれる低浸襲の治療もこの装置で行っています。
2018年秋、装置の老朽化等に伴いFPD(フラットパネルディテクタ)を搭載した新装置を導入しました。それにより、少ないX線量で鮮明な透視画像が得られるようになりました。

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撮影装置 操作室 胃透視画像 腹部血管造影画像

2014年春より既存の装置とは別に、同じくFPD(フラットパネルディテクタ)を搭載した装置が稼働し、X線TV装置が2台となりました。2台保有することで、脊椎センター・外科・内科・整形外科・泌尿器科などから同時に依頼があった場合に柔軟に対応できるようになりました。
更に従来の装置と同様に簡易な血管造影も可能で、様々なIVRにも迅速に対応できると考えます。

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撮影装置

操作室

乳房X線撮影装置

乳房X線撮影とは、乳がんを診断する方法のひとつで、乳腺・乳房専用のX線撮影のことでマンモグラフィと呼ばれています。
乳房は比較的柔らかい組織でできているために、通常のX線撮影とは違う専用の撮影装置を使って撮影します。
撮影は一般的に乳房を圧迫し、方向を変えて行います。
圧迫することにより、乳房を薄く均等に広げ、少ない放射線量で乳房の中をより鮮明に見ることができます。圧迫することで痛みを伴うこともありますが、これは病気を見つける上でとても大切なことです。
マンモグラフィでは、触っても判らないような早期の小さな乳がんは勿論、しこりを作らない乳がんを白い影(腫瘤影)や非常に細かい石灰砂の影(微細石灰化)として見つけることができます。悪性の病気だけでなく、良性のものも見つかります。
また、マンモグラフィの撮影は、原則として女性技師が担当しております。
なお、当院の乳腺外来では視触診とマンモグラフィ以外に超音波とMRIによる診断も併用して、より正確な診断を行っております。
2014年春より乳房X線撮影室が専用室となり、FPD(フラットパネルディテクタ)を搭載した撮影装置を導入しました。
これにより画質は格段に向上しており、微細な石灰化の検出等、診断に大きく貢献しています。
また、乳房というデリケートな部位の撮影ということもあり、室内の壁紙の色や床の材質に配慮し、音響機器を設置するなど、患者さんにできるだけリラックスしていただける環境を心がけています。

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乳房撮影専用室

撮影室

操作室

乳房X線画像

 《検査を受けられる患者さんへ》

撮影範囲内にネックレスなどの金属類がある場合は外していただきます。
また、制汗剤も画像に影響する場合がありますので拭き取っていただきます。
その他気になることがあればスタッフにお尋ねください。

骨塩定量(骨密度測定)装置

骨密度測定において、今まではフィルムを使用するMD(Microdensitometry)法を採用していましたが、2014年春より、DXA(Dual-energy X-ray absorptiometry)法で測定する装置を導入しました。
DXA法は誤差が少なく、測定時間が短く、放射線の被ばく量も少ないという利点があります。そのため、骨量測定の標準方法として重視され、骨粗鬆症の精密検査や骨粗鬆症の治療効果の経過観察、また骨折の危険性予測に有効なものです。
当院では通常、腰椎・大腿骨頚部(股関節)の2ヶ所を測定しています。

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測定装置

骨密度測定結果表

 《検査を受けられる患者さんへ》

撮影範囲内にアクセサリなどの金属類やシップ、カイロ、プラスチック(ボタン)がある場合は外していただきます。
腰椎・股関節の手術歴がある方は、その旨スタッフにお申し出ください。
検査時間は仰向けで安静のまま5分~10分程度ですが、その他気になることがあればスタッフにお尋ねください。

パノラマX線撮影装置

パノラマX線装置は全顎領域を1枚のフィルムに撮影する装置で、歯科・耳鼻科領域で使用します。
また、一般歯科にはない顎関節の機能撮影や矯正治療で必要な頭部規格撮影(セファロ)も行うことができます。

顎関節の機能撮影は口を開けたときと、咬んでいるときの2つの状態で撮影します。これによって、顎の関節の状態を診ます。患者さんに顎関節症の既往がある場合には、治療方針を立てる上で非常に重要になります。

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撮影装置 パノラマX線画像 セファロX線画像
 《検査を受けられる患者さんへ》

ヘアピンやピアス、ネックレスなどの金属類は外していただきます。義歯(入れ歯)も検査内容によって外していただく場合があります。

マルチサイトPACSの導入 ~医療画像情報のフィルムレス化~

フィルムレスとは従来、放射線画像診断に用いられてきた“フィルム”という媒体の代わりに、コンピュータのモニタにデジタル化された放射線画像を表示して画像診断を行うことを指します。
これまで、昴会 日野記念病院と湖東記念病院は昴会グループ病院として密接に連携をとり、地域完結型医療を目標に実践してきましたが、2011年10月、両施設の放射線画像管理システムにあたり、施設間の医療画像情報の共有利用を目指したマルチサイトPACSを構築しました。
このことにより、フィルムの運用(印刷、搬送、保管など)による診療のストレスを無くすことができただけでなく、施設間のサーバー共同利用によって、離れた2つの医療施設であるにもかかわらず、あたかも同じ施設であるかのように画像閲覧できる診療環境ができました。
2015年には新たに能登川病院を迎え、1サーバー(湖東記念病院)・3施設のマルチサイトPACSの運用を実現しています。

長尺撮影 新システムの導入

長尺撮影は脊椎側弯症をはじめ、変形性股関節症・変形性膝関節症などの体重がかかる関節の診断・治療に対し極めて有用な撮影です。基本的には自然に立った状態(荷重立位)で全脊椎や全下肢を一度に撮影することで、アライメント(骨の配列や位置)の評価・計測が可能となります。当院では脊椎センターや関節外来から長尺撮影の依頼も多く、高精度・安全性の向上・被ばく線量の低減・待ち時間の短縮を目的に、2018年秋に可搬型DR OneShot長尺システムを導入しました。

撮影装置 全脊椎撮影 全下肢撮影
撮影装置 全脊椎撮影 全下肢撮影

DRシステムを採用したことにより、低線量で優れた画像が撮影と同時に得られるため(約4秒)、大幅な時間短縮が実現しました。また角度調節の利く握り棒などが備わっているので、立位保持が困難な患者さんでも安全に長尺撮影が行えるようになりました。

外来受付

受付時間
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診察時間
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